【ヤル夫とヤラナイ夫の友情】
「やる夫」にはこんな過去がある・・・
実は「やる夫」は昔、虐められてばかりで 弱虫で泣き虫で、
名前はやる夫なのに何もできない「できない夫」だと馬鹿にされていた
またいじめられたお…
(⌒ ̄~\ |
/_ノ ヽ_\ |
/o゚⌒ ⌒゚oヽ |
fO (_人_) # | |
ヽ `⌒′ ノ |
> ニ⌒)(⌒ニノ |
_/ /⌒ヽヽ |
(__/\_)_) ̄ ̄\
やる夫は同級生の「やらない夫」に憧れていた。
「やらない夫」は頭脳明晰で運動神経バツグン、誰にも将来が期待される存在だった
やる夫が虐められている時に助けてくれたり、勉強を教てくれることもあった
/ ̄~\
ー ― ヽ
(●) (●) |
(_人_)⌒ |
Г二二~| |`⌒′ |
||b)2=|| | ノ
||a2+2⊂ニヽ ノ|
||ab+b|| | と二ノ
||__|| / ̄~\
|_…_| /⌒ ヽ
|二| (●) ヽ
(_ノ :: |
おっ? ヽ__ ノ
∩ しかし、
|| やる夫達が
|| 学生時代を
|| 過ごしている
‖‖ 間に
/HHヽ
 ̄ ̄
||
i‖ (⌒ ノ
l| |ヾ( ):)
(⌒( )::)ノノ
世界はどんどん変化
していく・・・。
ミ ::。):)
|ロロロロヽ:r:) ::)
|ロロロロ|ヽ;|ロロヾノ
|ロロロロ| `|ロロロロ|
(⌒(^ヽ^)⌒))ロロ|
て)ノ)|_))|ロロロロ|
|ロロロロ|ヘ)ノ|ロロロロ|
|三三|ロ| | |
そんな中、国内の経済はついに破綻、国際情勢は最悪の一途をたどり
戦争へと突入するも、状況はさらに悪化
二人には召集令状が届いた
_______
| |
|臨時召集令状|
/  ̄ ̄ ̄ ̄ /
/海軍航空艦隊 /
/ やる夫/
/臨時召集ヲ令セラ/
/ ル依テ・・・__ /
L______亅
配属先は特別攻撃隊、いわゆる特攻隊である・・・
二人の若者は時代の流れに流れるまま、戦地へおもむいていった
__
/ ☆ \
ヽニニニノ
|(●) (●)
/ノ| (_人_)|
/^/ | `⌒′|
(  ̄ヽ _/ヽ
 ̄ ̄| =V// | |
| // | |
__
r-O / ☆ \
/●‖ ヽニニニノ
`〜‖/(●) (●)ヽ
/) ⌒(_人_)⌒ ヽ
/ /| `⌒′ |
(  ̄\_ _ノ
 ̄ ̄|= // ||
| // ||
特攻隊の司令部へ到着してから一週間後
「やる夫」の出撃日がついに決まった・・・
やる夫は明日飛行機に乗り、戦艦へ突撃する
出撃の前夜、やらない夫とやる夫は飲み交わした
僕が倒すから
安心するお!
おっおっ
(( (ヽ三/)
((()___
//⌒ ⌒\
( /(●) (●)ヽ
/ ⌒(_人_)⌒ ヽ
| |r-| |
\ `ー′ ノ
\ |
/~ ̄\ |_|と_ノ
/ _ノ ヽ \
f (●)(●) \
| * (_人_)|| \
| `ーソ / ヽ
| i L_|
ヽ ノ L_|
/ く \
| \ \ |_|
| |ヽ二⌒)、
この夜、やる夫はやらない夫に全てを話した。
前からやらない夫に憧れてた事・・・
生まれ変わったらやらない夫みたいな立派な人になる事・・・
こんな僕でも国の為になれるのを誇りに思ってるという事・・・
その充実した時間を過ごした後
やる夫は床についた、生まれて初めてお酒を飲んだせいか
いつもよりぐっすり寝ていた・・・・
そして出撃の朝・・
___
/ノ ヽ_\
/(ー) (ー)\
/ (_人_) ヽ
| ー-u′ |
\ ノ
/ ⌒⌒⌒⌒⌒⌒/^)
//######/ /
\
ババッ ババババ
//
なんの音かお?
___
/ノ ー_\
/(ー) (●)\
/ (_人_) ヽ
| ー-u′ |
\ (^ヽノ
/ ⌒⌒⌒⌒⌒〜 )
//######/ /
戦闘機のエンジン音を聞いて、やる夫は目が覚めた
窓の外から滑走路を見ると
やる夫が乗るはずの飛行機になぜかやらない夫が乗っていた
/ ̄ ̄ヽ
γ ヾ
iー――-、_ノ
[●H●]=| ‖
(_人_) ヽ/
(`⌒′ |
{ |
\ > / /
\ /
 ̄ ̄V ̄ ̄
ババババ
\ \ / /
\ /
\ _‖_ /
⊂ニニニr==、ニニニ⊃
‖ (゚ω゚) ‖
○ ((ミ∂彡)) ○
/ `ー′ \
/ \
/ / \ \
やらない夫はやる夫と飲み交わし別れた後、司令官に「明日は自分が出撃したい」と直訴したそうだ
やらない夫は「やる夫はまだ戦闘機の運転が未熟だから戦果を挙げられない、だから自分が行く」と司令官を説得したのだ
そしてやらない夫はやる夫の代わりに戦艦へ特攻していった・・・
やる夫はずっと空を見ていた
::::::::::/ ̄~\:::
::::::::/⌒ ⌒ヽ:
:: ::::|(●) (●)|:
:: :::/ノ (_人_) |:
::::/^/| `⌒′ |:
:::( ヽ ノ:
::::: ::: ::: ::: ::
/ ̄ ̄\
/ \
f:::::: ヽ
|::::: |
ヽ::::: ノ
/:::::: く
-|::::::: \――-
|:::::: |ヽ ⌒)
でもやらない夫は帰ってこなかった
その一週間後に国は敵国に降伏、戦争は終わった、終戦である。
やる夫は一人で故郷に帰った
__
/ ☆ \
ヽニニニノ
/(●) (●)ヽ
/ ⌒(_人_)⌒ ヽ
| `⌒′ |
\__ _ノ
||= //||
|| // ||
やる夫は故郷に帰るとまず先にやらない夫の家へ行った
やらない夫の母に戦地での報告を済ますと、
やらない夫の母はやる夫に一通の手紙を渡した、やらない夫がやる夫に宛てた遺言である。
その遺言にはこう書かれていた
--------------------
海軍少尉 やらない夫
やる夫へ
突撃前にやる夫という無二の親友ができたことは人生最後の幸せです。
やらない夫は国の為に行ってきます。
やる夫は明るく優しくまた勇敢です、私の分まで長生きして下さい。
--------------------
γ ̄ ̄☆ヽ
/ー-<二二>
/ _ノ ヽ_\
/ o゚⌒ ⌒゚oヽ
| (_人_) |
\ `⌒′ ノ
> ̄ ̄\∧/ ̄/ ̄/
( 二二つ /と)
| /// / /
|//  ̄ ̄ ̄
やる夫は肩ふるわせ泣いた、
しかしこの時以降やる夫は周りに涙を見せることは無かった。
やる夫はそれまでのやる夫ではなくなっていた
やる夫はやらない夫の分まで必死で生き、何でもやるようになり、
「できない夫」と馬鹿にされることはもう無かった。
[Top]
(C)Heno2